鉢の草取りをしているとき、雑草と違って木らしき芽が出ているのがわかった。
どんな木になるのか見たくてそのままにしておくとどんどん背丈が伸びた。
あまり高く伸びても困るので葉が落ちた後に短く切った。
そうしたら脇から何本も増えてちょうどいいバランスになった。
夏にはベランダに涼しさを演出してくれた。
秋になると葉の根元に芽のようなものがつくのがわかり、枝を切るのを止めて様子を見た。
年が明けてそれがつぼみであることがわかった。そして、花が咲くと『なんだ、猫柳か』と思った。
でも記憶として猫柳とは違うようだったので調べてみると、どうやら行李柳(コリヤナギ)らしい。
葉も花も棄て難い気持ちはあるのだけれど、思った以上に大きくなってしまった。
夏には涼しげな雰囲気を楽しんだけれど、これから葉がみんな散る。
枝は切っても根がはびこって鉢から抜けない。
びくともしないし疲れちゃって一気にはできない。
最悪はノコギリで鉢を切るかも知れない。以前にもそうしたことがあった。
それは別として、そもそもどうやって数階もあるベランダに来たのか。
なんだか「一期一会」的だった。(2020.11.09)