強風でベランダに飛ばされて来た小枝の先が根付いて、今年はより綺麗に整った花が咲いた。
盆栽仕立てにしてこじんまり育てようと思ってきたけれど、
この鉢内で枯れるまで自由に延ばすことにした。
自分がこの環境で可能な限り生きるのと同じように。
【 “強風に飛ばされて来た木”の成長過程 】
ある強風が吹き荒れた翌日、ベランダに小さな木の枝先が落ちていた。
根のない木が育つのか、半信半疑だったのでとりあえず鉢の片隅に挿しておいた。
数枚付いていた葉が次々に枯れて散っていった。そんな中で1枚の穴だらけの葉だけが残っていた。
それからかなりの日が経過したと思う。すると、ちょっと信じ難いくらいだが、新芽が出始めた。
芽が出てからは順調に大きくなっていく。それに応じて大きめの鉢に植え替えた。
さらに多くの新芽が出るようになった。ところで
何の木かわからないけれども、木であるから大きくなることは想定できる。
ベランダの鉢植えとなればあまり伸ばし放題はできない。
それで盆栽風にしたらどうだろうと、ある程度の芽を切ってこじんまりまとめた。
年が明けて新芽の先につぼみがついた。風に飛ばされて来た日から4年は経っているだろう。
ちょっと(どころじゃなく)嬉しくなる。感謝の花かも知れない、と思ったりもしている。