詩句(2)

  • 「夢みたものは‥‥」 (立原道造)
    夢みたものは ひとつの幸福 ねがつたものは ひとつの愛 山なみのあちらにも しづかな村がある …
  • 「のちのおもひに」 (立原道造)
    夢はいつもかへつて行つた 山の麓のさびしい村に 水引草に風が立ち 草ひばりのうたひやまない …
  • 「またある夜に」 (立原道造)
    私らはたたずむであらう 霧のなかに 霧は山の沖にながれ 月のおもを 投箭のやうにかすめ 私らをつつむであらう …
  • 「はじめてのものに」 (立原道造)
    ささやかな地異は そのかたみに 灰を降らした この村に ひとしきり 灰はかなしい追憶のやうに 音立てて …
  • 「眼にて云ふ」(宮沢賢治)
    だめでせう とまりませんな がぶがぶ湧いてゐるですからな ゆふべからねむらず血も出つづけなもんですから …
  • ふるさとの(三木露風)
    ふるさとの 小野おのの木立こだちに 笛ふゑの音ねの うるむ月夜つきよや。 少女子をとめごは 熱あつきこゝろに …
  • 小景異情 その二(室生犀星)
    ふるさとは遠きにありて思ふもの そして悲しくうたふもの よしや うらぶれて異土の乞食かたゐとなるとても …
  • 掌上の種(萩原朔太郎)
    われは手のうへに土を盛り、 土のうへに種をまく、 いま白きじょうろ丶丶丶丶もて土に水をそそぎしに、 …
  • 天景(萩原朔太郎)
    しづかにきしれ四輪馬車、 ほのかに海はあかるみて、 麦は遠きにながれたり、 しづかにきしれ四輪馬車。 …
  • 旅上(萩原朔太郎)
    ふらんすへ行きたしと思へども ふらんすはあまりに遠し せめては新しき背広をきて きままなる旅にいでてみん。 …
  • 足羽川(室生犀星)
    あひ逢はずよとせとなり あすは川みどりこよなく濃ゆし をさなかりし桜ものびあがり うれしやわが手にそひきたる …
  • 旅途(室生犀星)
    旅にいづることにより ひとみあかるくひらかれ 手に青き洋紙は提さげられたり ふるさとにあれど 安きを得ず …