詩句を読む

「夢みたものは‥‥」 (立原道造)
夢みたものは ひとつの幸福 ねがつたものは ひとつの愛 山な
「のちのおもひに」 (立原道造)
夢はいつもかへつて行つた 山の麓のさびしい村に 水引草に風が
「またある夜に」 (立原道造)
私らはたたずむであらう 霧のなかに 霧は山の沖にながれ 月の
「はじめてのものに」 (立原道造)
ささやかな地異は そのかたみに 灰を降らした この村に ひと
「嵯峨野抄」 (金井 直)
 紙王寺 一人の旅人が求めるものは 幾夜さのあめかぜに 余分
「窪み」 (笹沢美明)
虚しい明るみから逃れるために どこかに休息所はないものかと
「影」 (笹沢美明)
五月の朝の白い月が 階段をのぼる 制服をつけた婦人は 美しい
「闇」 (笹沢美明)
果てしない闇が樹の枝に引掛つてゐる ーつの手があちこちの戸を
「蒼白な紀行」第一節 (村野四郎)
  野ざらしをこころに風の泌む身かな 芭蕉 永遠に立ちむかう